2歳なのに抱っこばかり…大丈夫?作業療法士ママの実体験と発達的視点

生活リズム・育児の悩み

「また抱っこ…正直しんどい」
2歳を過ぎても、毎日せっせと抱っこを求めてくる我が家の娘。
保育園で疲れている夕方は、私が時間に追われながら家事をしているなんてお構いなしに
「ママ抱っこ」。買い物に行ってカートに乗せていていも、途中で「ママ抱っこ」。
可愛いけれど、正直しんどい毎日です。

「これ、いつまで続くの?」「このままで大丈夫?」
――毎日抱っこばかり求められていると、不安になりますよね。私自身もまさに今、同じ悩みを抱えています。

でも、作業療法士の視点で見てみると、この「抱っこばかり」にはちゃんと理由があります

Q
抱っこばかりは甘えすぎ?
A

結論から言うと、甘えすぎではありません。むしろ多くの場合、子どもにとって必要な行動です。

抱っこを求める3つの理由

抱っこは安全基地

子どもが抱っこを求める背景には、安全基地(アタッチメント)の存在があります。
安全基地とは「ここに戻れば安心できる人・場所」のこと。

子どもは、不安なとき疲れたとき環境が変わったときなどに、養育者のもとへ戻ることで安心します。そして安心できるからこそ、また外の世界に向かっていける。これが発達の基本的な流れです。

中でも、抱っこは安心の最短ルートです。

抱っこをすると、体が密着し、ママやパパのぬくもりを感じることができて、呼吸やリズムが伝わる。最も強く安心を感じやすい関わりといえます。

・「安心」が先、「自立」が後

「抱っこばかりだと自立しないのでは?」と不安になることもありますが
「安心(依存)」 → 「自立」が発達の順番です。しっかり安心できる経験があるからこそ、少しずつ離れていく力が育ちます。

感覚を満たしている

抱っこは単なるスキンシップではなく、「体が包まれる」「 揺れる」「 密着する」という特徴があります。

  • 触覚(ぬくもり・接触)
  • 固有感覚(圧・包まれる感覚)
  • 前庭感覚(揺れ)

これらの感覚入力が同時に入ることで、神経系が安定し、落ち着きやすくなると考えます。ちなみに、これら3つの感覚は発達の土台を整えるために特に大切な感覚と言われています。

自分で整える力がまだ未熟

子どもはまだ「自分をちょうどいい状態に戻す力(自己調整力)」が未熟です。

これは単に「気持ち」だけでなく、

  • 感情(不安・怒り・寂しさ)
  • 身体(興奮しすぎ・疲れすぎ)
  • 感覚(刺激が強い・足りない)

といった状態すべてを含みます。

抱っこは外から整えてもらう手段

大人は深呼吸したり、 気分転換したりなどで自分を落ち着かせられますが、子どもはまだそれができません。そのため抱っこによって、気持ち・体・感覚を整えていると考えられます。

子どもは最初、抱っこなどで大人に落ち着かせてもらいながら、少しずつ「自分で整える力」を育てていきます。

そして、たくさん落ち着かせてもらった経験が、あとから自分で落ち着く力につながっていきます。

2歳で抱っこが増えるのはなぜ?

「2歳になってから抱っこが増えた気がする…」
そう感じる方も多いと思います。実はこれ、発達的にもよくあることです。

2歳頃は「自分でやりたい!」という気持と、でもまだ不安という気持ち、この2つの間で揺れやすい時期です。

そのため、できることは増えているのに気持ちは不安定という状態になりやすく、抱っこで安心を求める場面が増えることがあります。

・イヤイヤ期との関係

この時期は感情のコントロールもまだ未熟。
なので、うまくいかないこと思い通りにならないことがあると、癇癪を起こし、抱っこという流れもよく見られます。

【体験談】うちの子も抱っこばかりです

娘は現在2歳半。抱っこ要求が激しい毎日です。特に夕方、ワンオペでバタバタと家事をこなしている最中の「抱っこして」は、かなりツラいものがあります。

ここ最近は、進級のため保育園の教室が移動になったり、先生が変わったりと環境の変化も激しかったため、抱っこ要求はエスカレートしています。

おまけに「何でも一緒に」が良いタイプなので、抱っこしたまま「一緒にYouTube観よ」とか「一緒に歌って」とか要求される日々。
相手できずに放置すると手がつけられなくなるので、悩ましいところです。

抱っこばかりの子への関わり方

  • 「満たす」時間をつくる:中途半端より、しっかり抱っこしたほうが落ち着きます。我が家では「今」はできなくても、「後で」と約束したら、必ずしっかり抱っこして満たすようにしています。
  • 抱っこ以外の安心方法を増やす:ハグしたり、膝の上に乗せたり、手をつないだりといったスキンシップを代わりに増やします。感覚を満たすという意味では、抱っこではなくても大丈夫なことも。
  • 感覚遊びを取り入れる:ブランコや、高い高い、こちょこちょなどの遊びも感覚を満たすことにつながります。しっかり遊んで感覚欲求を満たしてあげると、抱っこ要求があっても短い時間で大丈夫になってくるかもしれません。
  • 無理にやめさせない:「抱っこはできません」と突き放してしまうと、より執着して逆に増えてしまうことも。代替手段も交えながら、安心感を育ててあげることが大切です。

まとめ

子どもの抱っこ要求は、甘えではなく、発達の途中にある自然な姿なのです。
そして、安心・感覚・自己調整を育てている大事な時間です。


子どもの抱っこ要求って、本当に大変ですよね。特に2歳頃はイヤイヤ期も重なり、親も振り回されてヘトヘトだと思います。

それでも、抱っこの発達的意味を知ることで、「この子、今ちゃんと育ってるな」と少し気持ちが楽になるかもしれません。

「いつまで続くんだろう」と悩んでいても、いつかは抱っこさせてくれなくなる時がやってきます。私も娘の要求にはなるべく応えて、抱っこを大切にしたいと思っています。


抱っこに続くのが自己調整。こちらの記事で詳しく解説しています。↓↓
>>「子どもの自己調整力とは?発達の流れと関わり方を作業療法士が解説

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