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お子さんがスプーンを使うようになってくると、口まで運ぶ途中で落ちてしまったり、最後にひっくり返ってしまったりして、すごくもどかしい時期、ありますよね。
この、スプーンを口まで運ぶという動きには、手先だけではなく、体の位置を把握する力、身体の動きを調整する力、姿勢を保つ力など、さまざまな発達が関係しています。
この記事では、作業療法士の視点から、スプーンを口まで運べない理由と今日からできる関わり方をわかりやすくお伝えします。
2歳で口まで運べないのは大丈夫?
結論から言うと、2歳頃でまだうまく口まで運べないというのは、よくあることです。
この時期はまだ、自分の手の動きや口の位置を把握したり、スプーンの角度を一定に保ったりする力が発達している途中です。
大人は無意識に行っている動きですが、発達途中の子どもにはとても複雑な動きなのです。
すくえるのに口に入らない4つの理由
口までの位置関係がつかみにくい
自分の体の位置や動き感じる力をボディイメージといいます。
私たちは、この力をもとに口の位置や手がどこまで来ているかを把握して、スプーンを動かしています。
この力がまだ未熟なうちは、こぼれてしまうのが当たり前なんですね。

どう動かせばいいか調整するのが難しい
スプーンを口まで運ぶには、スプーンをどの角度にするか、どんなスピードで運ぶかなどを無意識に調整する必要があります。
2歳頃は、このような「動きを考えて調整する力」がまだ発達途中です。
そのため、スプーンが傾く、勢いが強すぎて落とすということが起こりやすいのです。
姿勢が不安定
足がブラブラしていたり、体がぐらついていると、顔と手の距離が安定しません。
すると、スプーンがブレてしまい口までの距離が変わるため、途中でこぼしやすくなってしまいます。手先だけでなく、体の土台もとても大切です。
スプーンの角度を保つのが難しい
口まで運ぶ時には、スプーンをある程度同じ角度で保つ必要があります。
でも、2歳頃はまだ手首や指のコントロールが未熟です。途中で傾いてしまい、食べ物が落ちるということもよくあります。
今日からできる関わり方
ポイントは、「練習させる」より、成功しやすい環境を作ることです。
スプーンに乗せやすい食形態にする
たくさん乗せるほど、途中で落ちやすくなります。
最初は、スプーンが傾いても溢れにくいような、まとまりやすい食材を選んであげましょう。
運びやすい形に調節するのがおすすめです。
深めのスプーンを使う
大人用のスプーンは先が尖っていたり浅めだったりして、幼児には使いにくいことが多いです。
こちらのスプーンは、先端がフラットでお皿にフィットしやすく、さらに深めの設計になっているので食べ物が落ちにくいです。
姿勢を整える
これだけでも、運びやすさが変わることがあります。
斜めに座っていたり、傾いていたりする場合は、椅子を見直すことも大切です。
無理にやり直させない
何度もやり直しを求められると、食事そのものがストレスになってしまうこともあります。
少しでもできたら、「上手に食べれたね」と一緒喜び、落としてしまっても「惜しい!」と前向きに受け止めてあげましょう。
もどかしいですが、見守りながら「待つ」ことが大切です。
遊びの中で育てる
スプーン操作は、食事の時間だけで育つわけではありません。
遊びの中で、身体の使い方や力加減の経験を積み重ねることで、少しずつ育っていきます。
特別な練習を頑張るより、「楽しい経験」を増やすことが、実は一番の近道かもしれません。
身体の使い方を育てる遊び
スプーンを口まで運ぶには、肘や手首の角度を調整する、口までの軌道を考えて動かすといった複数の要素が必要です。
そのため、日常の遊びの中で身体をどう動かすかをたくさん経験することが大切です。
このような遊びの中で、手や身体の動きを調整する経験をたくさん積むことができます。
口周りのボディイメージを育てる遊び
意外かもしれませんが、顔や口元を意識する遊びも食事動作の土台になります。
自分の口を使う遊びはもちろん、食べさせてあげる遊びも、口の位置を外からみて学ぶ経験になります。
まとめ
- 2歳頃は、自分の身体の位置関係をもとに動きを計画して調整することがまだ難しい
- 口まで運ぶ動きには、ボディイメージや姿勢も関係している
- 無理な練習より、遊びや環境づくりが大切
- 小さな成功体験の積み重ねが自信につながる
「食べる」は、手先だけでなく、体全体を使う発達の積み重ねです。焦らず、その子のペースを大切にしながら見守っていきましょう。




