「もう2歳半なのに、まだ指しゃぶりしてる…大丈夫?」
そんな風に気になったこと、ありませんか?
実は我が家の娘も、保育園のお迎えで抱っこすると必ず指しゃぶりをするし、夜寝る前にもします。でも日中はほとんどしない。そんな状態がしばらく続いていて、「これって問題なのかな?」とちょっと気になっていました。
今日は、ママであり作業療法士でもある私の視点をふまえながら、指しゃぶりがなぜ起こるのか、そしてやめさせるべきなのかについて、わかりやすくまとめていきます。
指しゃぶりの正体は「自己調整」だった
まず結論から言うと、指しゃぶりとは一言で言えば「自分で自分を落ち着かせる行動」、つまり自己調整のひとつです。
赤ちゃんの頃は「吸う」という行為そのものが安心感につながります。でも2歳を過ぎてからも指しゃぶりが続く場合、その多くは不安・疲れ・甘えたい気持ち・場面の切り替えの難しさ、といったことが関係しています。
「まだやってるの?」と感じるかもしれませんが、それは子どもなりに一生懸命、自分の気持ちを整えようとしているサインなんです。
OT視点で見る「なぜそのタイミングで出るのか」
少し専門的な視点から掘り下げてみましょう。
場面の切り替えにエネルギーが必要なとき
たとえばお迎えの場面。保育園という緊張感のある場所から、家というリラックスできる場所への切り替え。頑張っていたモードから、安心できる人の元へ戻るモードへのシフト。この「切り替え」には、実はかなりのエネルギーが必要です。そのエネルギーを使うタイミングに、指しゃぶりで自分を整えているんですね。
安心できる人の前だからこそ出る「甘え行動」
これはとても大切なポイントです。保育園ではしないのに、ママの前でだけ出る——これは実は、安心している証拠でもあります。
「我慢してたのが出ちゃってる」と心配になるかもしれませんが、正確には「安心できる場所で、気持ちをゆるめている」状態。ママに会えてほっとした、という気持ちの表れでもあるのです。
寝る前のルーティンとして定着している
寝る前の指しゃぶりはとくに多いパターンで、「自分で寝るためのスイッチ」として機能していることがよくあります。実はこれ、「抱っこじゃないと寝られない」「トントンがないと眠れない」よりも、ある意味では自立に近い面もあります。自分で自分を眠りに導けているということだからです。
やめさせた方がいい?正直な考え方
「じゃあやめさせるべきなの?」という一番気になる問いに答えましょう。
結論は、今すぐ無理にやめさせなくて大丈夫、というのが私の考えです。ただし、ある程度の条件があります。
一方で、次のような状態が続いている場合は、少し関わりに注意が必要かもしれません。
実際にどう関わる?
無理にやめさせるよりも、大切にしたいことが3つあります。
①気持ちを言葉にしてあげる
「今日もがんばったね」「ママに会えて安心したね」というように、子どもが感じているであろう気持ちを言葉にしてあげましょう。これを続けることで、子ども自身が自分の感情を認識できるようになり、指しゃぶりへの依存は自然と減っていくことが多いです。
②別の「安心できる行動」を増やす
抱きしめる、手をつなぐ、お気に入りのタオルやぬいぐるみを用意する、といった形で「安心の方法」を増やしていきましょう。指しゃぶりの代わりになる選択肢が増えると、子ども自身がそちらを選べるようになります。
③無理にやめさせない
これが一番重要かもしれません。強制的にやめさせると、余計に不安が強くなったり、爪噛みや別の行動に置き換わったりすることもあります。「やめなさい」と言うより、安心できる環境と言葉がけを積み重ねる方が、結果的に早く自然に卒業できます。
OTママとして、今の私が思うこと

正直に言うと、「やめさせた方がいいのかな」って、私自身もちょっと悩んでいます。でも今は、「この子なりの調整方法なんだな」という見方ができるようになりました。
お迎えのとき娘が指吸いしているのを見て、「一日頑張ったんだな」「ほっとしてるんだな」と思えるようになると、なんだか愛おしくなってくるんですよね。
指しゃぶりはただの癖ではなく、子どもが自分の気持ちと向き合いながら、一生懸命自分を整えようとしている行動です。だからこそ、まずは無理にやめさせるより、安心と言葉を増やす関わりを大切にしていきたいと思っています。
同じように気になっているママ・パパの参考になれば嬉しいです。
指しゃぶりにも関係が深い自己調整については、こちらの記事でまとめています
>>「子どもの自己調整力とは?発達の流れと関わり方を作業療法士が解説」

